鶴の恩返し

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男が帰宅する途中、 一羽の鶴が網にかかって動けなくなっているのを見つけました。
男は鶴を網から外してやりました。 鶴はうれしそうに 舞い上がって彼方へ飛んでいきました。

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ある雪の降る夜、 若い女がやってきていいました。 「道に迷ってしまったのです。一晩泊めてくださいな。」
男は女を手厚くもてなしてあげました。

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女はお礼に、それはそれは美しい布を男のために織り上げました。「これを町へ持って行って売りなさい」
その美しい布は飛ぶような金額で売れたのです。

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男は嬉しくなって、もう一度女にお願いしました。女は男のために、もう一度美しい布を織りました。そしてまた、男はたっぷりと稼いで帰ってきました。男は三度目の正直、もう一度お願いしました。「お姫様がほしがっているそうだ。もう一度だけ織ってくれないか」

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女は悲しそうな顔をしながらも、男のためにもう一度織る決心をしました。「絶対に部屋を覗かないでくださいね」機の音は延々続きました。だんだん弱々しくなっていくようでした。男はだんだん心配になってきました。上イラスト 反転で使用

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そして男はついに部屋を覗いてしまいました。そこには女はいませんでした。女のかわりに羽の抜け落ちた一羽の鶴が、弱々しく自分の羽を抜き取っていたのです。


「あなたは変わってしまった。私はもう、ここにいることができません。」


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鶴の姿に戻ってしまった女は、男を残して遠い空へと、飛び去ってしまったのでした。  

おしまい。

 
この物語の言いたいことはなんだろう。優しかった男がお金に目がくらんで、どん欲になってしまったがために、大事なものを失ってしまった、とも言えるが、心配ゆえに約束を守ることができなかったわけで、心配せずにほったらかしていたら、この物語の結末はどうなるんだろうか・・・ 女はただの奴隷になるのか?などと夢のないことを想像してしまう。  

これはダライラマ法王事務所が、チベットの子供たちのために作る絵本の挿絵となる。
やっと約束を果たせた。「これが終われば、これが済んだら・・・・」と、ついついボランティアということで後回しにしてしまった。でも私はダライラマ法王のいくつかの言葉に、何度も癒され勇気づけられていたこと思い出した。そうだったそうだった。生きていくためにお金はすごく大事だけど、それ以外にも大事なことはあるんだった。
by YUKI_GOTO | 2011-07-07 22:57 | 人形 dolls